中期経営計画&内山社長のリーダーシップとアカウンタビリティの欠如

内山社長は、フジテックの新中期計画「ビジョン24」が失敗したとしても、その責任を何ら負わないと明言しています。

株式市場関係者は、「ビジョン24」の積極的な計画に驚きつつ歓迎しましたが、我々はこの計画は失敗に終わると考えています。この点について、オアシスはその際の責任はだれにあるのかという、質問を行いましたが、内山社長は、この計画はボトムアップで作られているとし、ビジョン24の失敗の責任を決して認めようとしませんでした。

私たちは、企業が成功するためには、リーダーシップが必要だと考えています。そのために、取締役会は社長を任命するのです。内山社長が、最高経営責任者であるにもかかわらず、新中期計画の失敗の責任を取らないと明確に何度も否定しているのですから、内山社長を取締役の任から外すべき時です。取締役の職務は経営戦略を実行する責任を果たすことです。社長がそのような責任を取らないのならば、そもそも、社長は何のためにいるのでしょうか?

取締役会が受託者責任を負い、株主に対して説明責任を負うことはコーポレートガバナンス・コードにおいて、明らかなことであります。フジテックの取締役会議長兼社長が、会社の業績や戦略的計画の成功について責任を負わないと考えていることは衝撃的であります。

オアシスは、新中期経営計画について多くの疑問を持っています。この計画は、これまでフジテック株主が、資本配分計画と事業の成長計画の欠如に関して抱いていた懸念を払拭しようとする試みに基づいて作られたものであると考えています。内山社長はこの中期経営計画は達成可能である、その理由に、これまで中期経営計画を達成してきたということを挙げました。しかし、この新たな中期経営計画については、経営陣の実行可能性を疑わせる重大な欠陥があります。そして、過去に計画で掲げた目標を達成したという、内山社長のトラックレコードについても、オアシスは疑問を持っています。

例えば、2020年3月期から2022年3月期の中期経営計画において掲げられた売上と営業利益目標は確かに達成されていますが、これは、ほかならぬフジテックが中国(東アジア)とインド(南アジア)事業の売上と営業利益の目標値を容易に達成可能な水準に引き下げたからにすぎません。しかしながら、同じ期間に、他のエレベーターメーカーはどちらの市場でも安定した成長を成し遂げています。

また、内山社長は過去に2回、経営陣への株主からの圧力を受けて、2008年3月期から2010年3月期、また、2017年3月期から2019年3月期にかなり強気な売上と営業利益目標を中期経営計画で掲げていましたが、いずれの場合も目標の達成には及ばず、それぞれ次の中期経営計画では、比較的容易に達成可能な水準に目標を切り替えています。

過去の経緯を踏まえると、我々はこう考えています。

まず、フジテックは先だって経営陣への株主からの様々な圧力を受けており、それを受けて、フジテックは2023年3月期から2025年3月期の中期経営計画にかなり強気な目標値を掲げています。これは過去に内山社長が行った同様の強気の目標値の設定を想起させます。このことが、新たな中期経営計画が株主を一度、懐柔するために公表されたものではないか、とオアシスが疑う理由です。

具体的な指摘をしますと、例えば、過去3年間で17億円の買収を1回行っただけであるにもかかわらず、今後3年間で350億円の支出を目標に掲げているのはまさに驚くべきことでしょう。これは、経営陣がM&Aを実行する能力、そしてM&A後の統合を成功させる能力について、非現実的な考えを持っていることを懸念させます。また、設備投資計画も330億円と、これまでの投資額を大きく上回っています。そもそも、売上に対する設備投資が同業と比べて多かったにもかかわらず、事業の成長率が競合と比べて深刻に遅れてきたという問題もあります。また、設備投資の配分も気になります。例えば、中国に生産設備を増設するのではなく、アウトソーシングしてコストダウンと利益率の改善を図るべきでしょう。

内山社長は、投資の失敗の責任を一切負わないのに、総額680億円の投資を行うという非現実的な計画を立てていますから、フジテックの株主が心配するのは当然です。内山社長は20年間、フジテックを経営し、正面からリードし、競合他社に遅れをとらないようにしてくるべきでしたが、失敗しました。これまでの脆弱なコーポレート・ガバナンスと、不十分な経営戦略に鑑みると、今回はこれまでと違って計画を達成できると信じる理由はありません。内山社長がその地位に留まることを許す理由はないと考えています。

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フジテックは、内山家との関係や脆弱なガバナンスの現状を打破すべき時です。フジテックは、責任をもって説明責任を果たす新たな取締役会議長と新社長を選ぶべきです。息子の内山雄介氏の昇進があまりに早いことから、フジテック内には同族支配がいまだに続いており、フジテックが内山家の支配下に今後も引き続き置かれることをオアシスは懸念しています。

フジテックは、内山姓の経営者でなく、最高に素晴らしい経営者を持つべきです。

今回の総会は、株主が内山高一氏のフジテック取締役就任に反対票を投じ、同族支配と容認できないガバナンスの時代は終わったという明確なメッセージをフジテックに送る絶好の機会です。

内山社長は、あまりにも長い間、当社の足かせとなり、その存在は当社にとって有害なものでした。同族支配の時代に終止符を打った後、当社と株主の皆様は、長期にわたって持続的に企業価値を高め、競争力を強化できる国内外の経験豊かな新社長をようやく任命することができるのです。

フジテックは、優れた技術、優秀な社員、将来性を持ちながら、この20年間、適切なリーダーシップを欠いてきました。フジテックには、今後数十年の成長をリードできるような社長がふさわしいと考えています。

日本全国でコーポレート・ガバナンスの改革が進んでいます。フジテックにも、ガバナンス体制の改革が必要のはずです。

今度の総会で内山高一氏の取締役選任に反対票を投じましょう。

詳しくは、info@protectfujitec.com までお問い合わせください。